派遣薬剤師の全て

喜びと葛藤が成長を支える専門職の実感

2025年03月21日

薬剤師として働いていると、やりがいを感じる場面もあれば、壁にぶつかる瞬間もあります。患者との関わりの中で得られる感謝の言葉に励まされたり、自分の判断が役立ったことに喜びを感じたりする一方で、うまく伝わらない、対応に悩むといった葛藤も日常的にあります。この記事では、薬剤師が現場でやりがいと壁を同時に感じた瞬間と、それをどう乗り越えていくかのヒントを紹介します。現場での経験はときに厳しいものですが、それを乗り越えることで本当の成長が生まれるという視点からお伝えします。

感謝の言葉に励まされた日常業務

毎日のように繰り返す調剤や服薬指導の中で、ふとした瞬間に患者から感謝の言葉をもらえることがあります。「ありがとう」「安心した」といった短い言葉でも、日々の積み重ねの中で自分の仕事が人の役に立っているという実感を得られる瞬間です。

忙しい中でも、こうした言葉があるからこそ頑張れると感じる薬剤師は多く、やりがいの源として大きな力になります。日常業務の中に小さな喜びを見つけられることが、この職業の魅力のひとつです。

相手に寄り添った姿勢が信頼を生み、その信頼が次のやりがいにつながっていきます。

伝えたつもりが届かなかった指導の壁

ある日、患者に薬の説明をしたものの、相手がうまく理解できていなかったと後からわかり、自分の伝え方を深く反省したことがあります。「説明したつもり」では不十分で、相手の表情や反応を見ながら、どこまで理解してもらえているかを把握する力が足りなかったと感じた瞬間でした。

この経験を機に、説明の内容や順序、話すスピードまで意識するようになり、次第に自信を持って対応できるようになりました。壁を感じたときこそ、自分を見直す貴重な学びのチャンスとなります。

患者一人ひとりに合わせた言葉選びや話し方を磨くことで、信頼を得る力が育まれます。

情報共有の難しさから学んだ連携の意識

チーム医療の中で、自分の伝えた情報がうまく共有されておらず、患者へのケアに影響してしまった経験もあります。自分だけでは何もできないという無力感を感じましたが、それと同時に、チームの中での自分の責任や、連携の大切さを痛感しました。

それ以来、報告・連絡・相談のタイミングや伝え方を工夫するようになり、結果としてチームとの信頼関係も強まりました。ミスや反省から学んだことが、その後の成長につながることを実感した出来事です。

自分の力を最大限発揮するには、周囲と連携し、互いに支え合う意識が不可欠だという教訓を得られました。